2014年8月2日土曜日

タイ編終了

おそらくタイからのブログ更新はこれで最後になるかと思います。来週メソトから帰国します。

この一年を振り返り、自分が思っていたよりもはるかに充実した1年を過ごすことができました。昨年の今頃米国の博士進学を1年延期し、給付の奨学金がこの1年間でとれるのか、仕事はみつかるのか本当に不安でした。

仕事も私が希望していたようなアカデミアで結果を残せるような組織に就職でき、素晴らしい上司と同僚に恵まれ、支えてくださった皆さんに本当に感謝しています。

修士課程を終えてから、はじめての本格的な国際保健の分野での仕事でしたが、一言につきます。

「国際保健の仕事ってめちゃ楽しい!」

日本で病院で働くよりも、毎日自分が生き生きしているのが手に取るようにわかりました。現場で現地の人と目でみて、肌で感じて勉強することができました。いろんな場所(ミャンマー国内、バンコク)にも出張にいかせてもらい、いつもわくわくしていたことを思い出します。

また全て英語での仕事で、かつ英文学術雑誌へ主著として2本論文を書き、いろんな国の人とまたいろんな組織の人(ローカルNGOから国連機関まで)と仕事をしネットワークを築けたのでこの1年は実り多い1年となりました。

職場の皆さん、家族、友人、1年間タイ編を支えてくださった皆さんへ感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございます。

さてあと2週間後、私は米国にいます。帰国後ビザの手配等日本でしなければいけないことを丁寧にすませ、新しい米国編へ進みたいと思います。


感謝の気持ちをこめて今週は職場のスタッフとお世話になっている友人のために巻きずしを作りました。計18本もこの3日間で巻きました!職場のスタッフにもたくさんお別れのプレゼントをいただきました。カレン族シャツの嵐です。メータオから数えると何枚もらってきたんだろうっていうくらい家にもカレン族シャツがたくさんあります。。。



2014年7月12日土曜日

帰国までカウントダウン

タイでの仕事もあと3週間となりました。6月末に辞表届をだし、私本当に辞めてしまうんだとしみじみ実感。周りのスタッフにも「辞めちゃうんだって?どうして?」と聞かれることが多くなりました。

もともと博士課程へ進学する前の1年間だけの仕事だと思って、仕事をしていたのですがなんだか働き物足りないような気もします。6月末から7月中は仕事の大詰めです。

ミャンマー移民学校で勉強する子どもたちの予防接種率を評価した論文を英文雑誌へ投稿しました。私が主著なので共著の先生方にも何度も見てもらい、修正を繰り返し7月上旬やっと提出できました。これから2カ月間ほど雑誌のpeer reviewersにみてもらいアドバイスをいただく予定ですが、投稿してから論文が雑誌に載るまで半年~1年はかかるようです。

あと結核の仕事は7月下旬に大きな会議(この研究所の歴史でも大きな転換期かも)があり、私の仕事も大いに関わっています。結核に関する論文も書き上げ、もう英文雑誌へ投稿する準備はできているのですが、7月下旬まで何も身動きが取れません。どんでん返しがおきませんように。。。

そして7月に入って、なんと今さら二つのプロポーザルを書いています。どちらも今月中に提出。ひとつは結核村の拡大支援の要請に関するプロポーザルです。私が書かなくてもGrant manager(財務担当者)が書くものですが、一度英文プロポーザルを書く練習をしてみたい!と思い、手を挙げて書かせてもらっています。何度も修正していますが。。。

追い打ちをかけるように副所長さんからHIVに関するNational Institute of Health(米国の保健省)へプロポーザルの案件形成にも声をかけてもらい、新しい分野にも最後の最後に挑戦中です。これが通れば私の博士課程の論文はおそらくHIVと結核になる予定です。内容はまだ秘密。

郷愁に浸る暇がない本音です。丁寧に無事、仕事を終えるまでラストスパートです。

2014年6月18日水曜日

つながる世界

難民、移民の人口移動と健康問題は私の最も興味があるトッピックスです。そのmigration and health(移住と健康)を専門的に勉強すべく博士課程へ進学する予定です。

国境の街、タイのメソト(私が住む街)はミャンマーからgatewayです。勉強する身にとって街の変化が学びにもなります。

夏季が終わり、新学期とともにミャンマー移民学校が開校されはじめました。国境のタック県4郡に74校の移民学校があり、14000人生徒が勉強しています。学生のほぼ99%はミャンマーからの移民と言ってよいと思います。

新学期に伴い、私が携わる拡大予防接種プログラムでも新しい生徒が今年の予防接種プログラムに加わりました。おそらく2500名くらいの子どもたちが私たちのプログラムでフォローされる予定です。

学校で予防接種を打つ研究所のスタッフが「どこから来たの?」と聞くと、各学校10名に1人くらいの割合で「ヤンゴン(ミャンマー)から来ました」と答えます。理由は両親のどちらかがタイで働き始めたからと言うのです。

メソトの隣町、ミャンマー、カレン州ミャワディーから来た学生がたくさんいるのはわかりますが、ヤンゴンからこんなにたくさんの子供たちが移動しているんだなと肌で感じられずにはいられません。

ヤンゴンからだけでなく、他の街バゴーやモロミャイ等からも新しい学生さんが来ています。

2015年にはASEAN Economic Community(ASEAN経済連合)が形成され、EUのように国境の行き来が自由になり、人の往来が加速される見込みです。結核や予防接種で防げる感染症(特に麻疹など)にASEAN Economic Communityがどのように実践的に対応するのか健康関連の大きな会議では議題になります。

日本ではグローバル人材育成という言葉を政府の戦略としてよく耳にしますが、ASEAN諸国の人材育成においてかれるのではないかと思います。グローバルって言っている側ほど差別化して壁をさらに高くしているような気がするなぁ。

私もそうですが、人が海外へ積極的に移動する理由には夢や希望があって出ていくわけで、強く動かす原点がないと人の移動は進まないと思います。ミャンマーの人であれば、高い賃金を求めてよりよい仕事につくためにタイへ移動するわけで、私も難民、移民の分野において公衆衛生関連の仕事がしたくてタイにいたり、米国で勉強したりするわけです。

海外で働く夢を渇望させる機会が日本にあればうまくいくかもしれませんが、多くの人は衛生的で生活水準も普通に保てる日本以外に住むことは機会がないと考えないのではと思います。

ここに住んでいる土地の人は必然的にミャンマー語、タイ語、カレン語、英語といくつもの言語を駆使し仕事しています。たくましい!


ミャンマーとタイを結ぶ国境の橋は商業関連のトラックが列をなしています。



2014年6月9日月曜日

雨季はじまるなり。

ぼーっとしていたら1ヶ月以上もまたブログを更新していませんでした。元気です。本格的な雨季がタイにも訪れ毎日雨がザーザー降っています。

この時期になると自分が初めてタイで活動を始めた時、2007年の7月の雨季を思い出します。あの時期も雨季の真っただ中でした。

私がこの地域に関わってもう7年が経ち、もうすぐで8年目になります。博士課程で今後勉強することを考えると10周年記念を祝う日もそんな遠くはないです。私の性格上、いろんな地域で国際保健の活動をするよりも、一つのところに腰を据えて現地の人たちと勉強しながら活動する方が性に合うようです。

5月のミャンマー国内出張が終わったあとは、ずっと2つの論文書きに勤しんでいます。今までやってきたこと、関わったプロジェクトの評価をしているので、集大成です。私が主要研究者でよいのかしら?と思いながら上司に指導され勉強になります。この後博士課程に行き、人生でこんなに長期に渡って勉強させてもらう機会はそうそうないから、思う存分楽しんで勉強したいなと思っています。
(私、オタクになる傾向が高いのかも。苦笑。)

最近、嬉しかったニュースは米国公衆衛生学会( APHA: American Public Health Association)へ提出した研究要約が採用され、学会で口頭でのプレゼンをさせてもらえることになりました。今回の学会は11月にニューオーリンズで開催される予定です。学会で口頭でのプレゼンをさせてもらえるというのは結構倍率が高いようで、落ちる人も多々います。冬にぎりぎりでも要約を提出した甲斐がありました。

絶対ニューオーリンズに帰らねば!


雨季のタイは色鮮やかな花でいっぱいです。


2014年5月6日火曜日

ドムアン空港なう。

またまた出張です。最近1ヵ月に一度はバンコクあるいはミャンマー国内へ出張しています。飛行機に乗る回数が多いです。飛行機嫌いの私にはつらいです。小型便に乗り揺れる度に半泣き状態です。客室乗務員のお姉さんの冷静さにいつも尊敬。揺れてる中よく笑顔でお客さんにサービスできるわ~と感心(いや、私が揺れる度に動揺しすぎなのでは苦笑)。

今はバンコクのドムアン空港です。夜行バスで早朝バンコクへ着き、バンコクにある本部へ立ち寄りパスポートをピックアップし(バンコクにある職場の本部がミャンマー入りのビザの手配をしてくれました)、今飛行機待ちです。



本当は飛行機待ち時間、拡大予防接種計画の論文を書き始めなければ!と思っていたのですが、眠くて断念。来週あたり上司に内容を見せなければならないのですが、夜行バス明けで眠いし、バンコクの炎天下を歩きまわり疲れたため、ブログを書いています(仕事放棄!)

飛行機の待ち時間中にミャンマー人の女性がミャンマー語で声をかけてきました。

女性「あなたもヤンゴンに行くのよね?」
私「はい。雨が降ってるので遅くなるかもしれないですね。」
女性「予定の搭乗時間を10分過ぎてるもんね」
   「トイレ行ってきても大丈夫かしら?」「タイには何してるの?仕事?」などたわいのない話をしていると・・・

女性「あなたシャン州(ミャンマーの)出身よね?」
私「言ったかもしれないけど、私は日本人ですよ。」
女性「そうなの?日本人がそんなミャンマー語話せるわけないじゃない?シャンに違いないと思ってたわ。」

おいおい。バンコクの空港でタイ人がたくさんいる中で、どれだけ私はミャンマー人オーラを出してるのだろうと感じられずにはいられませんでした。

ミャンマー国内でもシャン州出身でつき通すか。前回はカチン族のふりをしてました(カチンの服を着ていたので)。。。

2014年5月2日金曜日

Pedagogy of the oppressed -国際協力の視点-

あっという間に5月ですね。Time is going faster and faster...

仕事もあと3か月を切り、こんな感じで全ての仕事を終わらせることができるのか日々プレッシャーです。特に拡大予防接種計画(EPI)プログラムの評価が大変で、昨日は副所長さん(オーストラリア人)であるプロジェクトの上司と夜10時半までEPIの評価レポートを作成していました。遅くまで仕事をしていましたが、上司が本当に素敵な女性で一緒に仕事をしていてとても元気がでます(二人とも昨晩はややハイテンション)。

今の仕事は上司にも恵まれ、とても勉強になります。ただ思うのは私したい国際協力の形って何なんだろう?と最近よく思います。

職場の米国人の友達に借りて読んでいる「Pedaogogy of the oppressed」Paulo Freire著はよくその私の疑問をとらえていると思います(この書籍は少しdenseです)。

今の職場は欧米諸国出身の医師が多くを占め、職場のデスクは本当に外国人ばかり。昔の私なら「めちゃくちゃインターナショナルな職場!かっこいい!」と夢をみていたかもしれません。

でも最近はちょっと違うんではないかと思いはじめています。私の上司であるフランス人の所長さんとオーストラリア人の副所長さんは本当に素敵な上司で、一緒に仕事をしていて苦でなく楽しいです。2人はこの職場につとめて20年あまり。ローカルスタッフの気持ちがよくわかっています。

その2人や少数の長期の欧米諸国のスタッフを除いて、海外から来た医師や研究者は、ローカルスタッフを上から見ているのではないかと思うのです。彼らが無意識に気づかないうちに。ローカルスタッフには自己紹介もしないし、挨拶もしない人もいます。もし白人同士だったら挨拶するだろうにと思うことが多々あります。

紹介した書籍のThe oppressed(抑圧されている人々)というのはローカルスタッフを指します。

書籍を簡単に説明すると欧米人が植民地支配をし、開発という名の下にローカルの人々をないがしろにしてきた。その植民地支配が終わった今でも、ローカルの人々の声をちゃんと聞いているのか?と言う点を書籍は投げかけています。

私はよく「何のために働いているの?自分のため?貧しい人を救うという正義感、優越感に浸ってるのか?本当にローカルの人たちと向き合い、一緒に問題解決しようと思っているの?誰がこの土地の主人公なの?」とよく思います。

もちろん、自分もThe oppressor(支配する側)になっているかもしれません。

この職場がイギリスの大学から形成され、またドナーもEUやイギリス政府等です。お金の関係からもDecision makerが欧米人になり、欧米優位になってしまうのもしょうがないかもしれません。

この職場は博士課程中も大変お世話になると思います。ですが将来私がフィットしているなと感じる職場ってどこにあるのだろう?といろいろ考える今日この頃です。


2014年4月4日金曜日

バンコクなう。

また最近ブログを更新していませんでした。

月曜から土曜までぎっしり働かないと渡米前まで2つのプロジェクトのペーパーを終えられそうにありません。このまま忙しく7月末になりそうです。拡大予防接種計画のプログラム評価がひとつの仕事なのですが、対象が16000人の子どもたち。不揃いなデータ等をきれいにしてから分析なので、大変。

質的評価は国境の結核コントロール、量的評価は予防接種プログラムと全然違う評価なのですが、毎日勉強になります。フランス人(結核評価)、オーストラリア人(予防接種の評価)の上司が本当にいい人で、丁寧に仕事を教えてくれるので素晴らしい環境で働かせてもらえていることに感謝です。

本日のブログはバンコクからレポートしています。今回は質的研究の分析トレーニングをバンコクの本部で受けました。トレーニングを受けて新たなことをまた学べたので、刺激になりました。いつもEメールベースでやりとりをしている本部の方々にも会え挨拶できてよかったです。

明日はどうやらバンコクで大きなデモがあるらしいです。デモに巻き込まれないようにバンコク市街を早めにでて、メソトへ戻ります。

もうすぐタイは水かけ祭りの正月が始まります。メソトも水かけ戦闘モードに来週あたりからなるのでは。。。恐ろしい。日本は花見かな・・・うらやましい!



久々に都会の刺激を受けて満足。バンコクにいると散財してしまうので、数日でメソトへ帰るのが調度です。