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2016年10月7日金曜日

留学生は歯が命

最近医療ネタばかり書いてます。今年は病院にお世話になりすぎて困ります。
先週末歯医者に行ってきました。歯が痛いと思い8月に歯医者に行きました。レントゲンを取り、先生からrootcanalが必要だと言われました。

うん?ルートカナル?なんだそれ?小川ですか?

ルートカナルとは根管治療のことをさします。神経を抜く作業です。今まで歯の神経なんか抜いたことないし、いくらかかるんだろ?と聞いたところ、

神経抜くのに800ドル。クラウン(被せもの)に800ドルと計1600ドルと言われ思わず叫びそうになりました。アメリカ、本当に恐ろしい国です。

私は大学院の学生保険に入っているのですが、歯科治療はその保険ではカバーできません。通常、アメリカでは健康保険と歯科保険は別売なのです。多くの人は歯科保険に入らず定期検診、クリーニングを受け早期発見、早期治療で高額な治療費を未然に防ぎます。私はこの定期検診を怠りました。

ルートカナルをするには専門歯科医がいるため、専門医がいる日に再度受診するように勧められました。その後妊娠が発覚したため最近まで歯医者に行かず、どうしたものかと考えていました。

たまたま年に一度ルイジア州で行われている無料の歯科治療のチャリティーイベントが先週あり、朝6時から並び歯医者さんに診察してもらいました。

すると、「ルートカナルは必要ないですね。詰め物だけで大丈夫。ここでは詰め物をしてないからできる歯医者さんに行って下さい」と言われました。

前に歯医者に言われたことと違う!と思い困惑しましたが、レントゲンもみてもらい再度ルートカナルはいらないと思うと言われました。

翌日、ニューオーリンズから少し離れた市にあるベトナム人同僚のお父さんが経営してる歯医者で再度みてもらいました。彼はアメリカの大学で歯科医の訓練を受け評判がよい歯医者さんです。その歯医者さんにもレントゲンを撮ってもらい、

「ルートカナルはいらないと思う。詰め物だけで様子見ましょう。」と言われました。

2つの虫歯治療費はディスカウントしてもらい230ドル。

ルートカナルしてたら5倍以上のお金を支払う必要あっただろうに。。。セカンドオピニオンって大事だわと痛感しました。

アメリカに留学する前にしっかり治療して、留学後も半年に一度は検診に行くことを勧めます。

2016年9月27日火曜日

Missed abortion (稽留流産)②

9月22日 

薬を飲んで痛みで苦しむのは無理だと思い、外科手術をお願いする。
翌日の緊急手術の予約を助産師さんにいれてもらう。

9月23日 

手術当日。友達が病院までついてきてくれる。彼女は1歳の子供がいるお母さんで私と同じ33歳。2年前に同じく稽留流産を経験している。病院の受付にて施設使用代金670ドルを支払う(保険なしだと1万ドル=約100万円と言われる)。施設代のみならず、後日麻酔の費用、手術医の費用の請求書が送られてくるけれど驚かないことと言われる(アメリカの医療費怖すぎて冷や汗をかく)。

日帰り入院のため病室に案内され、担当ナースが検温。手術着に着替える。代理の産婦人科医により手術の説明を受ける。この際手術が全身麻酔で行われることを知る(局所麻酔か硬膜外麻酔かと思っていたのでびっくりする。日本はおそらく局所麻酔が主流。助産師さんに言われ手術前日夜12時以降絶飲食にしていた)。余談だがさすが痛みに寛容なアメリカ。親知らずの抜歯でも全身麻酔をするらしい。。。

2時間ほど病室で待ったのち手術室へ案内される。人生初の全身麻酔手術にやや緊張。手術室の前で点滴をいれてもらい、担当医や麻酔科が手術の説明。手術の同意書にサインする。

手術室前で20分ほど待ったのち、手術室へ移動する。手術台へ移動したあとラリンゲルマスクと思われるマスクをつけられ、1秒程度で寝てしまう。手術の記憶は全くなし。

手術1時間半後に目が覚める。回復室へ移動。手術から2時間後尿意があったため徒歩でトイレへ自力移動。ナースに「若いから術後の回復が早いね!」と笑われる。

以上。こんな感じでアメリカで流産手術(D&C: Dilation and curettage)を経験しました。手術後動くとわずかな痛みがあるけれど手術にしてよかったなと思います。精神的にも肉体的にも。手術後は友達が夕食を買ってきてくれたりと友達にお世話になりました。土曜日には教授のマーク先生からも電話があり「大丈夫?何かあったら遠慮せずに電話してね」とも。夫は用事でミャンマーにいるので電話するたびに心配していました。

今回思ったことは流産は誰にでも起こりえることだということです。私の身近な友人数人も流産の経験があったことを知りました。一緒にUNICEFのプロジェクトで働いていた3人のお子さんを持つ先生にも、実は私も1度流産したことがあるから気持ちが痛いほどわかると言われました。初期の流産は15%-20%の確率でおこり赤ちゃんの染色体異常が大きな原因らしいです。

妊娠、流産を終えて正直また妊娠するのが怖いです。でも私の生物学的時計も限界があるのでやっぱり子どもはほしいと思います。キャリアのことを考えて、妊娠、出産を延期してしまう人は多くいると思います。私もいつが産みどきなのか考えて総合試験まで延ばしてきました。不妊、流産をする可能性も考えて子どもがほしい女性は一日でも早めに出産したほうがよいのではないかと痛感しました。

女性は大変です。私自身、赤ちゃん、論文、卒業、就活を一緒に考えていたら頭がパンクしそうになります。男性が羨ましいと思う今日この頃です。





2016年9月25日日曜日

Missed abortion (稽留流産)①

今回はとてもデリケートなことを書きたいと思います。このブログを読んでいる方には20代、30代の女性で国際保健の勉強や仕事をしたい人がいると思うので、同世代の女性に私が最近体験し学んだことを共有したいと思います。

最近稽留流産を体験しました。まさか自分が流産すると思っていなかったのでショックでしたが今は手術を終え、心も身体も落ち着きました。

今年4月末に総合試験を終え、これからは自分のペースで卒業に向けて論文の準備ができるし、赤ちゃんができればと思っていた矢先、8月に妊娠していることがわかりました。
夫ともに思ったよりも早く妊娠できたことを喜んだのを覚えています。以下は時系列で書きます。

8月12日(4W1D) 市販の検査薬で妊娠陽性を確認。

9月8日(8W0D) 産婦人科外来受診。私の担当は助産師さん。米国では普通分娩の妊婦さんい対し、助産師さんが処方箋、超音波オーダーなど日本の医師並みに外来をしています。

尿検査でも妊娠陽性。米国では妊娠8週目くらいからしか妊婦さんをみてくれません。7週、8週目以降でないと胎児心拍が確認できないからということです。超音波検査も出産まで2,3回のみ。

9月16日(9W1D)初めての超音波検査。胎児が7週と2日目で成長が止まっていると医師より伝えられる。自覚症状はなく食べづわりあり。血液検査ではHCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)が22000mlあり。この怪獣みたいな名前の血液検査の項目は妊娠が成立すると急速にあがります。50ml以下が妊娠陰性です。

9月18日(9W3D)少量の出血あり。

9月21日(9W6D) 
3:00 pm ころより30分おきに腹痛がはじまる。

8:00 pm 腹痛で自宅のトイレに何度も駆け込む。鮮血でトイレが血の海に。

10:00 pm 15分おきの間隔で痛みあり。起き上がることができず床に横になる。

11:00 pm シャワーをあび就寝。

3:00 am 激痛で起き上がる。トイレに駆け込みまた鮮血。

6:00 am 朝方までトイレとベットの往復。15分おきに腹痛あるも痛み止め飲み、再び就寝。

9月22日(10W0D)
8:00 am 起床。予定されていた助産師外来へ向かう準備。9時半車に乗って病院へ(あとで助産師さんに怒られる。。。具合が悪いのに運転してはいけませんと。。。)

10:00 am 助産師さんによる内診。子宮頚管に詰まっていた3センチほどの胎芽を除去してもらう。腹痛があっという間になくなる。

1:00 pm 超音波検査。完全流産したかと思ったものの、子宮内はまだ厚くたくさんの血の塊が見られると検査技師に言われる。

2:00 pm 助産師さんに週末に入る前に外科的手術により子宮内の全てのものを除去するか、子宮収縮剤によってまた痛みに耐えながら完全流産するかどちらかを選んでと言われる。子宮収縮剤は大出血を伴う場合があり、緊急時にはER(救急室)に来てもらわないといけない。もし子宮内がきれいでなければ結局外科的手術を行う必要があると言われる。週末に入るので金曜日までに子宮内をきれいにしないと感染症になり状態が悪化する場合があるので今すぐに決めるようにと言われる。

助産師さんに決断するまで10分下さいと頼みこむ。。。

Missed abortion (稽留流産)②へ続く







2016年8月10日水曜日

オバマ大統領の論文

オバマ大統領の論文がthe Journal of America Medical Associationに掲載されました。アメリカ版国民皆保険制度、Affordable Care Act (ACA)について書かれています。良いことばかりかかれていますが、現役の大統領で論文に出してまで、保健制度を熱く語る大統領はもうでてこないかもしれません。少なくともトランプ氏はこんな論文書かないと思われます。
興味深い論文です(薬業界や共和党への非難も書かれています)。興味ある方ぜひ下のリンクから読んでみて下さい。保健システムがよければ留学生や移民にとって少しは住みよい国になるのになぁ。
http://jama.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=2533698

2016年7月24日日曜日

アメリカの医療事情

アメリカの医療のことを考えると一刻も早く日本に帰るか、他の国に住みたいとつくづく思います。最近甘いものを食べたあと歯がしみることがあり、虫歯かもしれないからそろそろ歯医者さんに行かなければと思っているのですが、過去の経験によりそう簡単に足を踏み出せません。

なぜなら高額の医療費を請求される可能性が高いからです(虫歯一本に1万―10万円なんてざらです)。今、友人たちにどこの歯医者が安いか聞いており情報収集次第、歯医者を決めたいと思います。

アメリカは歯科だけでなく、全ての医療費が高いです。保険システムを理解していないと膨大なお金を支払わなければいけません。無保険の人はなおさらです。

博士2年目に入ってから胃の調子があまりよくなく、総合試験後に初めて病院に行きました。大学に附属しているStudent Health Centerを受診するには初診に300ドル支払わなけれなならず、高すぎて払えるか!(怒)と思い自宅近くの私立病院に受診しました。ここが不幸の始まりでした。

私はUnited Health Careという大学が提携している保険に加入しておりカバー率も高いので、どこの病院に行っても問題ないと思っていました。

病院システム自体は日本と変わらず、初診のため問診表に回答し、医師の診察を受け必要だったら血液検査やレントゲン検査を受けるというものでした。

私の場合は医師の診察後、血液検査が必要ということで採血をとりました。受付では初診の予防受診は無料ということで何も支払いをせず帰宅しました。

無料?ラッキー!と思いその後何も考えず毎日を過ごしていました(採血結果も問題なく、おそらくストレスが原因と診断されました)。

受診しおよそ3週間後、自宅に病院からお手紙が届きました。なんだろ?と思い開封してみると内容は1週間以内に受診代金180ドルと血液検査代400ドルをクレジットカードか小切手で払ってくださいというものでした。

「なんじゃこれー!!?(怒)」

腰を抜かしそうになりました。。。たった問診と血液検査で600ドル近くかかるとは日本ではありえません。怒りから保険会社に電話し金額について話をしてみると、「受診代金180ドルの内容に間違えがないか確認してみますね。ただ血液検査(ピロリ菌の検査や一般採血)の項目は当保険会社でカバーできないものなのでお支払いお願いします。」とそっけなく返答がありました。

どうしてこんな高額な金額を支払わなければいけないのか、それは保険会社と医師の提携が関連しているからです(私は受診するまでそのシステムを理解していませんでした)。

アメリカでは自分の保険を取り扱う医師を受診する前に探す必要があります(病院ではありません)。自分の担当医がネットワークに入っている保険と自分の保険が提携していなければ保険会社は基本負担してくれないのです。日本だったら国民皆保険をはじめとしどの保険でも、おそらく全ての病院でその保険が使えると思います。アメリカはそうではありません。プロバイダー(医療提供者:医師)が自分が加入する保険のネットワークに入っておかなければいけないのです。

この厄介なシステムは患者中心の医療からほど遠いと言えます。

例えばアメリカ人の友人から聞いた話なのですが、彼女が病院で出産(帝王切開)をした際、友人の担当産婦人科医は友人が加入する保険のネットワークに入っていたのですが、帝王切開に立ち会った麻酔科医は保険のネットワークに入っておらず麻酔科代(10万以上)はほぼ全額を支払わなければならなかったと聞きました。

この病院での体験から簡単に病院に受診するのが怖くなりました(請求書で発狂したくないです。汗)

重病でなければ留学生は大学が提供しているStudent Health Centerに行ったほうがよいかもしれません。Student Health Centerで働く医師は大学が提携している保険に入っている可能性が高いからです。他の病院に受診する場合はぜひ医師のネットワークを調べましょう。

アメリカの恐ろしい医療の話をもっと知りたい方は、堤未果さんの書籍(貧困大国アメリカや沈みゆく大国など)をお読みください。堤さんの本をほぼ全部読んできたのに、自分の身になってやっとアメリカは恐ろしい医療を提供する国だとやっと痛感しました(涙)。