卒業でニューオーリンズを去る前に今まで行ったことのなかった動物園に行ったり、ミュージアムに行ったりしています。
今日はWhitney Plantationを訪問しました。車で1時間ほどのニューオーリンズの郊外にあります。プランテーション(大農園)はアメリカにおける奴隷の歴史を学ぶ上で重要な場所です。以前のブログ(12 Years a slave それでも夜は明ける)でプランテーションで働く奴隷についての映画をみたことを書いています。映画を観た後からずっとこのWhitney Plantationを訪問したいと考えていました。
本日訪問したプランテーションの奴隷の多くはアフリカのセネガルから連れられてきた人々です。ニューオーリンスの港で売り買いをされ、このプランテーションで強制労働させられることになった奴隷の家やオーナーの家などを見ることができました。ツアーガイドさんがとても熱心に勉強されている方で奴隷がどのように生活してきたのかなども詳しく話を聞くことができました。
アメリカにはたくさんのプランテーションがあり美しいプランテーションオーナーの家をミュージアムのように一般公開しているのですが、驚くべきことに全米でこのWhitney Plantationのみが奴隷問題に焦点をあて奴隷の家や牢屋などを公開しています。このWhitney Plantationがミュージアムとしてオープンしたのは2014年12月。とても最近のことです。
Whitney Plantationのオーナーの家。17世紀に来たドイツ人移民一家だそうです。
奴隷たちが暮らしていた小屋の近く
奴隷の家入口
奴隷の小屋の中(とても狭くベッドとテーブルぐらいしか入りません)
奴隷の牢屋。奴隷が売られる前にニューオーリンズの港で使われたり、プランテーションの中でも脱走した奴隷を閉じ込めるためになどとして使われたそうです。服もなく裸で動物のように扱われたとガイドさんが語っていました。
プランテーションの中で若くてかわいい奴隷の女の子たちはきれいな服を身に着け、オーナーの家で過ごすことができたものの、オーナーやその訪問者たちの性のおもちゃとして扱われたと説明されました(まるでみた映画の内容そのもの)。
最後の写真は衝撃的で少し閲覧注意です。ニューオーリンズ郊外で脱走し蜂起をたくらんだ200人近くの奴隷が警察やオーナーによって斬首された事件があったそうです。そのメモリアル像たちです。怖い。。。
同じ人間が行ったとは思えない奴隷制度。今では考えられません。アメリカに長年住んでいるとよくわかるのですが白人と黒人の貧富の差は目でみても明らかです。奴隷制度が廃止されても読み書きも何もできなかった奴隷達が白人と同じように人生を再スタートしても、白人には追いつきようがありません。
一日訪問してたくさんのことを考えさせられました。今からニューオーリンズに訪問される方にはこのWhitney Plantationの訪問をお勧めしたいと思います。
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