2016年9月27日火曜日

Missed abortion (稽留流産)②

9月22日 

薬を飲んで痛みで苦しむのは無理だと思い、外科手術をお願いする。
翌日の緊急手術の予約を助産師さんにいれてもらう。

9月23日 

手術当日。友達が病院までついてきてくれる。彼女は1歳の子供がいるお母さんで私と同じ33歳。2年前に同じく稽留流産を経験している。病院の受付にて施設使用代金670ドル支払う(保険なしだと1万ドル=約100万円と言われる)。施設代のみならず、後日麻酔の費用、手術医の費用の請求書が送られてくるけれど驚かないことと言われる(アメリカの医療費怖すぎて冷や汗をかく)。

日帰り入院のため病室に案内され、担当ナースが検温。手術着に着替える。代理の産婦人科医により手術の説明を受ける。この際手術が全身麻酔で行われることを知る(局所麻酔か硬膜外麻酔かと思っていたのでびっくりする。日本はおそらく局所麻酔が主流。助産師さんに言われ手術前日夜12時以降絶飲食にしていた)。余談だがさすが痛みに寛容なアメリカ。親知らずの抜歯でも全身麻酔をするらしい。。。

2時間ほど病室で待ったのち手術室へ案内される。人生初の全身麻酔手術にやや緊張。手術室の前で点滴をいれてもらい、担当医や麻酔科が手術の説明。手術の同意書にサインする。

手術室前で20分ほど待ったのち、手術室へ移動する。手術台へ移動したあとラリンゲルマスクと思われるマスクをつけられ、1秒程度で寝てしまう。手術の記憶は全くなし。

手術1時間半後に目が覚める。回復室へ移動。手術から2時間後尿意があったため徒歩でトイレへ自力移動。ナースに「若いから術後の回復が早いね!」と笑われる。

以上。こんな感じでアメリカで流産手術(D&C: Dilation and curettage)を経験しました。手術後動くとわずかな痛みがあるけれど手術にしてよかったなと思います。精神的にも肉体的にも。手術後は友達が夕食を買ってきてくれたりと友達にお世話になりました。土曜日には教授のマーク先生からも電話があり「大丈夫?何かあったら遠慮せずに電話してね」とも。夫は用事でミャンマーにいるので電話するたびに心配していました。

今回思ったことは流産は誰にでも起こりえることだということです。私の身近な友人数人も流産の経験があったことを知りました。一緒にUNICEFのプロジェクトで働いていた3人のお子さんを持つ先生にも、実は私も1度流産したことがあるから気持ちが痛いほどわかると言われました。初期の流産は15%-20%の確率でおこり赤ちゃんの染色体異常が大きな原因らしいです。

妊娠、流産を終えて正直また妊娠するのが怖いです。でも私の生物学的時計も限界があるのでやっぱり子どもはほしいと思います。キャリアのことを考えて、妊娠、出産を延期してしまう人は多くいると思います。私もいつが産みどきなのか考えて総合試験まで延ばしてきました。不妊、流産をする可能性も考えて子どもがほしい女性は一日でも早めに出産したほうがよいのではないかと痛感しました。

女性は大変です。私自身、赤ちゃん、論文、卒業、就活を一緒に考えていたら頭がパンクしそうになります。男性が羨ましいと思う今日この頃です。





2016年9月25日日曜日

Missed abortion (稽留流産)①

今回はとてもデリケートなことを書きたいと思います。このブログを読んでいる方には20代、30代の女性で国際保健の勉強や仕事をしたい人がいると思うので、同世代の女性に私が最近体験し学んだことを共有したいと思います。

最近稽留流産を体験しました。まさか自分が流産すると思っていなかったのでショックでしたが今は手術を終え、心も身体も落ち着きました。

今年4月末に総合試験を終え、これからは自分のペースで卒業に向けて論文の準備ができるし、赤ちゃんができればと思っていた矢先、8月に妊娠していることがわかりました。
夫ともに思ったよりも早く妊娠できたことを喜んだのを覚えています。以下は時系列で書きます。

8月12日(4W1D) 市販の検査薬で妊娠陽性を確認。

9月8日(8W0D) 産婦人科外来受診。私の担当は助産師さん。米国では普通分娩の妊婦さんい対し、助産師さんが処方箋、超音波オーダーなど日本の医師並みに外来をしています。

尿検査でも妊娠陽性。米国では妊娠8週目くらいからしか妊婦さんをみてくれません。7週、8週目以降でないと胎児心拍が確認できないからということです。超音波検査も出産まで2,3回のみ。

9月16日(9W1D)初めての超音波検査。胎児が7週と2日目で成長が止まっていると医師より伝えられる。自覚症状はなく食べづわりあり。血液検査ではHCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)が22000mlあり。この怪獣みたいな名前の血液検査の項目は妊娠が成立すると急速にあがります。50ml以下が妊娠陰性です。

9月18日(9W3D)少量の出血あり。

9月21日(9W6D) 
3:00 pm ころより30分おきに腹痛がはじまる。

8:00 pm 腹痛で自宅のトイレに何度も駆け込む。鮮血でトイレが血の海に。

10:00 pm 15分おきの間隔で痛みあり。起き上がることができず床に横になる。

11:00 pm シャワーをあび就寝。

3:00 am 激痛で起き上がる。トイレに駆け込みまた鮮血。

6:00 am 朝方までトイレとベットの往復。15分おきに腹痛あるも痛み止め飲み、再び就寝。

9月22日(10W0D)
8:00 am 起床。予定されていた助産師外来へ向かう準備。9時半車に乗って病院へ(あとで助産師さんに怒られる。。。具合が悪いのに運転してはいけませんと。。。)

10:00 am 助産師さんによる内診。子宮頚管に詰まっていた3センチほどの胎芽を除去してもらう。腹痛があっという間になくなる。

1:00 pm 超音波検査。完全流産したかと思ったものの、子宮内はまだ厚くたくさんの血の塊が見られると検査技師に言われる。

2:00 pm 助産師さんに週末に入る前に外科的手術により子宮内の全てのものを除去するか、子宮収縮剤によってまた痛みに耐えながら完全流産するかどちらかを選んでと言われる。子宮収縮剤は大出血を伴う場合があり、緊急時にはER(救急室)に来てもらわないといけない。もし子宮内がきれいでなければ結局外科的手術を行う必要があると言われる。週末に入るので金曜日までに子宮内をきれいにしないと感染症になり状態が悪化する場合があるので今すぐに決めるようにと言われる。

助産師さんに決断するまで10分下さいと頼みこむ。。。

Missed abortion (稽留流産)②へ続く







2016年9月19日月曜日

出産と死

今週無事に車の免許を取りました。ニューオーリンズ市内を自由に運転できてうれしいです。便利。

9月に入ってから心が沈むことがたくさんあり、全くやる気がでません。こんなときに限って夫はニューオーリンズにはおらず、落ち込みます。論文の研究提案書もあともう少しなのに教授が忙しくなかなかみてもらえず、私も投げている感じです。

私の健康が不調なこともひとつあったのですが、なんといっても一番ショックだったのは東京に住んでいたときに仲が良かった友人が出産後に急死してしまったことです。ニュースを知ったときは信じられず、何かの冗談だろうと思っていましたが、本当の話しでした。彼女の笑顔と一緒に東京で過ごしたことを思い出しては涙していました。赤ちゃんは無事に生まれたものの、どうしてあんなに素敵な友人が若くして亡くならなければならなかったのか考えると悔しくて涙がでます。友人は中近東の国でシリア難民を支援する仕事をしており、現地で出産し命を落としました。

旦那さんを初めとし、ご家族の悲しみは計り知れないと思います。考えただけで胸がしめつけられます。

同時にシリア難民の方々は十分に医療サービスを受けることなく、きっと毎日のようにお母さんと赤ちゃんの命が亡くなっているのだと思います。

明日はニューヨーク国連総会で難民サミットが開催されるようです。注目したいと思います。 http://refugeesmigrants.un.org/summit

世界で難民として苦しんでいる人たちのことを考えるといつまでもくよくよせず、前向きにならないとと思います。

2016年9月4日日曜日

試験落ちる

水曜日にRoad testとよばれる車の技術試験を受けました。

前日は緊張のあまり全く眠れず、試験の際も緊張してしまいました。何事もなく終わったのですが、試験官から

"You did ok, but you looked too nervous."

運転そこそこだけど緊張しずきと言われました。試験の結果はfailed! 不合格。

落ちた日はショックでした。仮免許みたいなものをもらい(learner's permitというらしい)、今では大学院やスーパーに行くには車で出掛けています。夫が用事でミャンマーに帰国中ということがあり、アメリカ人で免許を持つ友人を車に乗せ、公道を走っています。

運転にもだいぶなれ、ひとりでどこでも行けそうな感じです。再来週の試験には合格できるよう練習したいと思います。

しかし路上の運転試験、博士の総合試験より緊張しました(苦笑)。そんなことを言ったら友達に笑われました。。。総合試験中毎日8時間寝てたのは私ぐらいです。準備するって大事と痛感したroad testでした。