2015年2月14日土曜日

コーランが聞こえる

同じ学科の同級生のパキスタン人医師が、何回かこのブログに登場していますが、今日は彼について書こうと思います。

この同級生めっちゃいい人なんです。彼に会うまではパキスタン人とインド人はうるさく人の話を聞かない人種だと思っていました(パキスタン、インドの皆さん、ごめんなさい)。昔国連のワークショップで1週間ほどパキスタン人、インド人と勉強することがあったのですが、人の話を聞かず我が強い人たちだなと思っていました(汗)。

同じオフィスを共有するパキスタン人の友人は、違います。神々しいんです。癒しオーラがあり、人の話を丁寧に聞きなんでも話せてしまいます。同じ学科の同級生の中でも私のことを一番
理解してくれる友人かもしれません。彼は私と同じ年齢で2人のこどもを持つお父さんでもあります。

何で彼はこんなに平和オーラがでているのか、キャラクター的なものかもしれませんが、熱心なイスラム教徒ということが大きな要素かもしれません。

彼は大学院の中でも、THEムスリムオーラを放っています。髭を30センチほど伸ばし、ムスリムの帽子をかぶりパキスタンの長い民族衣装を着て 学校に通っています。

その風貌からかアメリカの空港に入るときはなかなかイミグレを通らせてもらえず、CIAに連れていかれそうになったという逸話まてあります。「テロリストに疑われて困るんだよね。」という話しは私たち同級生を笑わせてくれました(苦笑)。

スンニ派イスラム教徒の彼は毎日5回メッカに向かってお祈りをします。日中3回は大学で祈ることがあり、プレイルームと呼ばれる校内にあるイスラム教徒の人たちがお祈りをする部屋でお祈りをします。

レポートの提出やテスト前は共同のオフィスでお祈りをしています。お祈りの時間を忘れないようにコーランの説教が聞こえる携帯のアラームをかけているのですが、たまにアラームをかけた携帯をオフィスに置き去りにしたまま、トイレや先生などとのミーティングに行ってしまうので、コーランの説教がオフィスから廊下中に響き渡ります笑。

「アマーーン、アマーンーアマン~~」(よくわからないコーランは私にはこんな感じに聞こえます)

おーい!またどっか行ったんかい!お祈りの時間やで!(汗)とあたふたしてしまう私。だって
オフィスを通り過ぎる人たちにジロジロ見られるのは私だけですからね。。。

私は何度も彼のお祈りをオフィスで目撃しているのですが、日中のお祈りの時間はあっという間にきます。

私が「おたく、お祈りの時間がすぐきて忙しいそうね。」と話しかけたところ、

「神様と話しができるお祈りの時間ほど、平和な気持ちに満たされるから忙しいって思わないのさ。」という返事がきました。

週末はたまにニューオーリンズにあるモスクで寝泊まりをするほど熱心に信仰しています。

オフィスでは私とクッキーを交換するのが日課な彼(二人でいろんな味のクッキーを楽しんでいます)。

ニュースではまるでイスラム教を批判してしまうような報道をしていますが、イスラムの人たちすごくいい人いっぱいいるんです。ステレオタイプに傾くような報道はしないでほしいなといつも思います。

ちなみに私は昨日、アフガニスタン人、バングラデシュ人、インドネシア人(皆、イスラム教徒の修士課程)の女の子グループと夜出掛けていたのですが、皆本当にいい人ばかりです。そしてインターナショナルな話しは面白いですよ!



2 件のコメント:

  1. アメリカに居るといろいろな国の人と知り合えるんですね。その中で自分自身のものの見方や考え方が鍛えられませんか? 違いを正しく認識する、違いがないことを認識する、これって大事ですよね。

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  2. 福田さん
    コメントどうもありがとうございます。本当ですね。日本にいると自分のものの見方が一方的に傾いていたことに気づかないのですが、アメリカのようなダイバーシティーな国にいるとふと瞬間に気づきます。人生の中で海外で経験することは勉強になりますね。

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