2014年10月6日月曜日

米国に住むミャンマー、カレン族について

10月に入りニューオーリンズは少しずつ涼しくなりはじめました。秋セメスターの進むスピードは速く、12月上旬にセメスターが終わるまであと2カ月。

私の勉強するスピードが遅いのか、リーサーチアシスタントとして与えられた私のオフィスに土日も居座り勉強しています。タイの前職で出した論文の1つのレビューアーのコメントが戻り、論文を修正しなければいけないのと、今の指導教官(マーク先生)とともに新しい研究を立ち上げるため時間のやりくりが大変です。

新しい研究というのは、マーク先生に先日Independent Studyをさせてほしいと相談しました。Independent studyというのは博士論文とは違うテーマを独自で研究するというものです。私が今考えているのは、アメリカへ第三国定住したミャンマー、カレン族の移民の心の健康をテーマに勉強したいと考えています。現在タイ・ミャンマー国境にある難民キャンプからの難民が第三国(米国)へ定住するプログラムは難民帰還に向けた方針もあり、2014年1月より終了しています。過去、この米国には何万人ものミャンマーからの難民が第三国定住を希望し、米国で移民として新しい人生を歩んでいる人たちがたくさんいます。ニューオーリンズから飛行機1時間で行けるテキサス州のヒューストンには大きなカレン族のコミュニティーがあるそうで、実際テキサス州は米国の中で一番多くミャンマーからの難民を受け入れてきました。

米国に移り住んだカレン族中には大学に進み無事就職先もみつけ、安定した生活を送っている人もいますが、コミュニケーションバリア、西洋文化への適応の難しさ、雇用者などによる差別により悩んでいる移民はたくさんいます。実際私のカレン族出身の友達も上記のような問題で、いつかはミャンマーへ帰りたいと言っていました。


彼らの精神衛生は難民キャンプにいるときと比べどう変わったのか?米国で第2の人生を歩むという選択をして心の健康は上向きになったのか?現在に難民キャンプに住むカレン族の方々へも調査をし、帰還へ向けての精神状態の準備はできているのか、探究したいと考えています。できれば自発的に帰還した難民の声も聞けたらと思っています。


この私の研究アイデアを聞いたマーク先生は「おもしろい!興味があるから一緒に本格的にプロジェクトを立ち上げましょう」と言ってくれました。小さい額ですが、この研究のための学内にある助成金へ応募する機会もいただき、12月までに提出する予定です。しっかりとした研究土台を作り上げ、心の研究という一見質的のような研究を、量的に統計的手法を用い立証したいと思います。もちろん研究結果は今難民キャンプに住む難民と米国に住む移民の両方に役立つものとなるようにやり遂げたいです。

写真は今回のブログの内容と一切関係ありませんが、先週キャンプ兼ブルースとジャズの祭りに行ってきました。隣町のボガルーサというニューオーリンズから2時間車でかけて到着する田舎の町です。勉強しすぎなPhDの学生を外に連れ出すべく、学科の教授2人が連れて行ってくれました。久しぶりの息抜き楽しかったです。


 ボガルーサ高校ブラスバンド部の皆さん

2 件のコメント:

  1. そのテーマ、私もとても関心をもってます。
    福田

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  2. 福田さん、コメントどうもありがとうございます。今後も米国に住むカレン族の行方を報告していきたいと思います。

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